|
|
生理障害 |
|
|
|
|
☆さくらんぼの生理障害☆ |
生理障害とは、鳥獣害や病害虫などの外部的な被害ではなく、植物自体の習性による障害です。
ここでは、さくらんぼによくおきる、生理障害を紹介します。 |
|
|
|
裂果 |
収穫前の果実に、降雨などで急激に水分が増えると、果実の浸透圧の関係で、果実が裂けてしまいます。
写真位果実が裂けると、商品価値が無くなります。
根からの吸収だけでなく、急激に湿度が上昇すると、裂果する事があります。
|
|
また劣化した果実は、果実の品質が落ちるだけではなく、裂果部分にはカビが生えたり、病気が感染しやすくなったり、踏んだり蹴ったりの状態です。
裂果数を減少させるためには、ハウスなどの施設での雨除け栽培が、必須になります。(それでも完全には、防げません。) |
|
|
双子果 |
通常さくらんぼの雌しべは1本だけなのですが、たまに雌しべが2本ある花が咲く事があります。
※左右の写真を比較してみてください。写真の矢印部分が、雌しべになります。 |
|
雌しべが2本ある花が、受粉して果実に成長すると、写真の様な双子果になります。 これは見た目だけで、味などは全く変わらないのですが、商品としての価値は大幅に下がります。 |
|
同じ双子果でも、こちらの写真は片側だけ受粉して、片側は受粉していないため、片方だけしなびています。 こうなると商品価値は全くありません。
発生原因として、花芽形成時(夏場)の高温と乾燥が関係している、と言う説もありますが、はっきりとした原因は良く分かりません。
通常は全体の数パ−セント程度の発生ですが、過去に一度全収穫量の4割強が、双子果になった事があります。 (正直大変でした。) |
|
|
|
生理落果 |
さくらんぼの花が散った後、果実が肥大していくのですが、ある程度肥大した後、果実がしぼんできてやがて落ちる現象です。
これは受粉が不完全な場合に起きやすい現象ですが、肥料(微量要素)の欠乏が関係していると言う説もあります。
|
|
|
|
果実の切断面 |
|
|
|
|
|
果実を切断してみると、生理落果する果実の核(種の事です。)が変色してしぼんでいる事が判ります。 この症状は初期の状態では区別が付かないため、かなり厄介な症状ではあります。 |
|
|
正常な果実の断面 |
生理落果する果実の断面 |
|
|
生理落果は通常の範囲内であれば、余り気にならないのですが、時には生理落果が多くて収穫量が大幅に低下する事もあり、さくらんぼを栽培する上で、生理落果を安定させる必要があります。
生理落果の対策としては、受粉を確実に行う事と、肥培管理を徹底して微量要素の吸収を促すことくらいです。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|