|
枝紫変色障害とは、梨の枝が黒っぽく(実際の症状は、紫と言うより黒に近い色です。)変色して、枝が枯死してしまう生理障害です。
特徴的な症状として、枝が変色する以外に、独特の甘い発酵臭が有り枝を切ると。プ〜ンと臭ってきます。
この障害の一番困った点は、発症した患部を放置しておくと、障害が進行していくことです。
枝紫変色障害の原因は、低温障害と言われていますが、詳しいことはまだ判明していない生理障害です。
|
|
|
|
|
比 較 |
以下で同一品種の梨の枝の、健康な枝と障害の出た枝とを比較してみました。 |
|
障害の発生した枝が、変色しているのが判ると思います。 |
|
健全な枝 |
|
障害の枝 |
|
|
|
|
枝を切ってみると、水や養分の流れる維管束の部分が、完全に変色しているのが判ります。
中心の木質部の色も、少し変化しています。 |
|
健全な枝切断面 |
|
障害の枝切断面 |
|
|
|
|
こちらは、枝の表皮を剥いだところですが、やはり維管束の色が変色しています。 |
|
表皮を剥いだ健全な枝 |
|
表皮を剥いだ障害の枝 |
|
|
枝紫変色障害は上記のように、放置しておくと症状が進行するので、剪定時に見つけ次第切り取っていきます。
病原菌による病気ではないので、患部を還元に切除すれば、とりあえず症状が広がることはありません。
障害の発生要因は、低温ですが私の見た範囲では、病害虫で弱った枝や木で発生が多く見られるような気がします。
|
|