|
|
防除履歴の見方 |
|
|
|
|
防除履歴について |
最近何かと話題になる事が多い農薬の散布ですが、栽培方針でも記述していますが、加藤農園では必要な場合には、農薬の使用基準を厳守して使用しています。
農薬を使用しない事で、農産物が販売できなくなると、農家としては何をしているのか判らなくなる為です。
もちろん、農薬の使用が少ない方が良いとは思い、軽減する様に努力しています。その為に準備のでき次第、防除履歴の公開をしたいと思います。
|
|
|
|
|
|
防除履歴を見るまでにお読み下さい |
防除履歴の公開と言っても、農家や農業関係者以外の人には、何の事やら判らないと思うので、簡単にポイントを紹介します。
以下の文章の中に出てくる『JAS法有機農産物』、『特定農薬』、等のキ−ワ−ドに関しては、いい加減な説明をするわけに行かない為、農林水産省のホ−ムペ−ジをご覧下さい。⇒『農林水産省ホ−ムペ−ジ』
◎混合剤について◎
混合剤とは、農薬の製品としては1つの製品ですが、成分的には複数の(通常は2、3種混合)成分の混合剤です。同じ成分の複数の農薬を使用した場合コスト的にはやや割高になりますが、調剤が安易になるのと、防除履歴等で見かけ上の使用薬剤が少ない様に見えます。加藤農園ではコストを考えて単剤を自分で混用して使用する事が多いので、1回の使用農薬が多く見える事があります。
◎BT剤について◎
これは生物農薬と呼ばれる物で、物質を使用せずに微生物を使用した農薬で、JAS法有機農産物の生産時にも化学合成農薬としてカウントされないので加藤農園で使用した場合農薬名の文字色を通常の農薬とは違う色で表示させます。
◎特定農薬について◎
重曹など農薬としての効果が認められた、資材の事です。今の所これらに関しては防除履歴に記載しない予定です。
◎耐性菌・害虫について◎
最近では病院で、抗生物質耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)等が話題になっていますが、植物の病気や一部の害虫も農薬に対して耐性を持つ事があります。これは効果の高い農薬を、連続して使用していると現れる現象です。対策として耐性が付きやすい農薬を、連続して使用しない、耐性の付き難い農薬との混用、と言う方法があります。結果的に使用する薬剤が増えてしまうのですが、農薬の効果が無くなると非常に困るので仕方がありません。 |
|
|
果樹の防除履歴について |
実は果樹の防除回数を、思い切って減らす事は難しいのです。なぜなら一度何かの病気が多発すると、園内の病原菌の密度が上がり、通常の防除回数程度では、抑えきれなくなる可能性がある為です。
実際に数年前カメムシが大発生した時に、適時防除が出来なかった為に、収穫した梨の半数近くがカメムシによる被害により、販売できなかったり、販売価格の低減を招きました。
それでも、防除時期や農薬の選択等を工夫するなどして、なるべく散布回数を減らす様に努力はしています。 |
◆有袋と無袋の違い◆ |
農薬の中には、果実に袋をかけるかどうかで、使用条件が変化する物があります。普通は袋かけしないと使用条件が厳しくなります。加藤農園では梨を有袋栽培しているので、有袋栽培の使用基準を記述します。
以下に使用基準例としてスプラサイドと言う殺虫剤の使用基準を紹介します。
●有袋 収穫前日数 7日 総使用回数 3回
●無袋 収穫前日数 45日 総使用回数 2回
|
|
◆農薬の散布は雨の前?後?◆ |
実は果樹農家や、農業関係者の間で良く話題になる話なのですが、今の農薬特に殺菌剤は治療剤ではなく保護剤なので、病害が発生後に農薬を散布しても効果が低い為、病気の発生する前に散布する必要があります。
植物の病原菌は主に、降雨時に雨の中を移動する物が多いので、雨が農薬散布の目安になるのですが、この時、「農薬散布後に、降雨があると薬が流れる。」、と言う意見と「保護剤なので、病原菌が移動して植物に付着するのを防ぐ為には、雨前散布が良い。」、と言う意見に分かれています。
どちらの意見にも一長一短有る為、未だにどちらが良いのか決着が付いていませんが・・・、加藤農園では基本的に雨前散布を基本としています。 |
|
|
|
|
野菜の防除履歴について |
野菜の場合は、基本的に多年性の作物ではないので、たとえ病害虫が多発しても、次回植え付けまでにある程度は、病害虫の密度を押さえ込める為に、比較的思い切って農薬の散布を抑える事が出来ます。
野菜に関しては、種苗会社の行った種子消毒も、薬剤を使用してある場合には記述しますが、これに関しては農家ではどうしようもないので区別して記述します。
また18年より、苗の販売時に病除履歴を表示する、決まりになりました。
野菜で工夫した農薬を減らす技術を、果樹栽培の方に反映しています。 |
|
|
|
|
|
|
|
|