紋羽病の対策 |
紋羽病の菌は、特別珍しい菌ではなく普通に山林に生息しているのですが、土壌の生態系が乱れると物凄い勢いで繁殖していき、野生の樹木と比べ生命力の弱い果樹類を枯らしてしまいます。
発生の予防としては、果樹類を健全な状態に保ち、免疫力が高い状態を維持することですが、これがなかなか難しいのが現状です。
感染樹を早めに見つけ、株元を農薬で防除することで治療することも可能ですが、病気が進行していると効果が無く、植え替えをすることになるのですが、この時枯れた根をきれいに取り除いていかないと、病気が再発する確率が非常に高くなるので大変です。
また病気が発生した樹を放置しておくと、菌糸が広がり隣の樹へ感染していくので、感染を抑えるためにも、土壌消毒が必要になります。
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土壌消毒(防除)の様子 |
紋羽病に効果があり、梨に登録があり、更に土壌消毒に対応した農薬を使用します。 |
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まずは感染樹の、株元の周囲を掘りあげます。
本当はスコップを使用し、手で掘った方が良いのですが、手間なので機械を利用します。 |
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木が枯れてしまっている場合には、根に紋羽病の菌糸が残っているため、なるべく土中から拾って少しでも感染が広がるのを防ぎます。 |
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株元に掘った穴をめがけて、農薬を撒きます。 この時に穴だけでなく、穴の周辺にも撒く事と、掘った穴の中に農薬が溜まる位やるのがこつです。
土壌灌中機が有れば、灌中すればなお確実です。
最後に、掘りあげてある土を、埋め戻してやるのですが、穴の中に溜まった農薬に混ざる様に埋め戻します。 |
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土壌消毒後、作業に使用した機材を、農薬を使用して洗浄します。 これは機材に付いた病原菌も消毒することで、機材による感染を防ぐためです。 |